前回は義肢装具士の仕事紹介でした。
今回は私達が関わる保険財政の話です。
義肢装具は治療ならば健康保険(償還払い)、厚生用なら障がい者手帳、と社会保障に密接に関わる業界です。なので保険財政が厳しくなるのは事業者として大変不安です...。
しかし負担側(被保険者)や持続的な制度(保険者)の視点から、より運用を効率化・厳格化するは当然で、私もその価値観を大切に経営してきました。https://www.kusuoka.kyoto/post/myjob2
ちなみに保険者で今、最も厳しいのは企業や業界で運営する組合保険だと思います。そもそも自立運営で大変なのに、そこに高齢者保険への拠出金を多く負担していますので。
ここにも現役世代の悲哀があります。これは先日、音喜多さんもツイートされていた課題の1つです。 https://twitter.com/otokita/status/1575815232618106881
現役世代の掛け金の半分が召し上げられて、残った半分でキリキリの運営をしているのが組合保険。
上記のサイトは下記資料を元に綺麗にまとめているサイト
そのうち限界を超えて組合保険は解散し、協会けんぽ(税の補填あり)に。そこには民間企業が健保を運営してきたノウハウは継承されませんね、きっと。
本来は健全運用の組織をモデルに自立の道を目指すべきところ、逆に寄り掛かり、どんどん「支える側」が崩れていく。
この構図は保険財政に限らず「今の日本の縮図」とも思えます。
平成30年10月11日 第4回持続可能な社会保障制度の構築に向けた会議の開催について
こういう何て言うか
「ちゃんとやったもん負け」
みたいな世界は、つらい...。
社会保障費は、現役世代の雇用を支えている側面もあります。しかしやはり現役世代の負担がとても大きい。そして今後ますます悪化するという根本的な課題です。
もちろん国家の制度なので地方で解決できる部分は小さいかもしれませんが、今後も自身の医療福祉の経験から、そして一人の納税者として、この課題には正面から向き合って声を上げていきたいと思います。
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